栁川かおり
医師/料理家
ゴーヤを初めて食べたのは、沖縄に旅行に行ったときに食べたゴーヤチャンプルーだったと思います。苦いと言われている野菜ということは知っていたはず。今まで食べたことのない苦さではあったけれど、暑い夏に食べるゴーヤは、スパイス料理を食べるような刺激と似ていて、とっても美味しいと思うのだから不思議。以来、夏になると食べたくなる野菜のひとつです。
苦みのある野菜はオイルと一緒にするのが食べやすくなる方法のひとつ。だから炒め料理のチャンプルーが多くなる。いつもは塩や醤油、鰹節など、和風な味付けにしているけど、少し調味料を変えてみたくなった。
少し多めのオイルで炒めたゴーヤには豚の薄切り肉ではなくひき肉を加えてしっかり炒める。味付けは、赤唐辛子とお砂糖に酢、そこに醤油じゃなくてナンプラー。そう、エスニック料理にアレンジしてみたのです。フライパンの湯気と一緒にふわりと上がるナンプラーの香りがなんとも夏らしいなぁなんて思いながら。
ごはんにたっぷりとのせたら目玉焼きをトッピング。作ったのはゴーヤ入りのガパオライス。ゴーヤは甘くて辛くて酸っぱいエスニック料理にも合うと思ったのです。バジルをいれずに、ゴーヤの苦味と風味を前面に出して!でもいざ盛り付けてみると、これだけじゃ何か物足りない気がして、砕いたカシューナッツをたっぷりとかける。
カシューナッツ=エスニック料理というイメージが強い私。カレーやエスニックなサラダのトッピングにはカシューナッツな気がするのです。刺激のあるスパイシーな料理には、カシューナッツの甘さが似合うのかも。ゴーヤもそれだけで食べるよりも、カシューナッツと食べた方が苦みもマイルドになる気がします。やっぱりここは全部しっかり混ぜて食べるのが正解ですね。
2児のママ。出産を機に2011年より料理ブログを開始。シンプルな料理をより美味しく!をモットーに、まいにち食べても飽きないような「おうちごはん」を目指す。2012年日本テレビ系「ヒルナンデス!」内の史上最大の家庭料理コンテスト「レシピの女王シーズン2」にて優勝し、初のレシピ本を出版。
和食料理人である父の影響により、幼少から実家店舗で料理の基礎を学び、現在も料理家の仕事と両立して和食料理店に立ち腕をふるう。食に関する9つの資格を有しており、企業のレシピ開発やTVなどのメディアでも活躍中。トライアスロンの国内大会では年代別優勝するほどの実力で「食✕スポーツ」の普及活動も精力的に行っている。