栁川かおり
医師/料理家
父の日は、難しい。
母の日のカーネーションほどの定番な贈り物がないというところが一番の原因。
毎年父の日はどうしようか悩むのです。私の“父”へも悩むけれど、子供たちの父の日もある。
娘は買い物の時に「父の日はステーキ!」という広告を見て以来、すっかりそれがインプット。母の日のカーネーションのように、父の日のステーキもすっかり定着している様子。
今年も去年と同じようにステーキを焼くのかな??
だけど毎年同じというのもなんだかつまらない。
今年はソースにひと手間加えてみるのはどうだろう。父の日を前に、ちょっと試しに作ってみようかな。。
そういえば、5月に入ってから他のどのハーブよりも一番に元気に育ってきたお庭のパセリ。6月に入ってさらに勢いを増している。
パセリはいつも脇役的存在で、ちょっとお料理に添えるばかりだったけれど、そろそろ大量消費をしないと間に合わない。
ステーキに添えるだけじゃなくて、たっぷり使って“パセリソース“もいいかもね。
早速お庭からパセリを摘んできて、包丁でみじん切りに。ふんわりと香るパセリが爽やか!
でも、パセリだけではちょっと寂しいかもね。風味付けのニンニクはきっと必要だし、他には粉チーズも合いそうだけど、チーズはたっぷりお肉に入れたい!
そこでふと思いついたのがアーモンド。香ばしさとカリッとした食感はきっとここに似合いそう。
そう考えたら、だんだんワクワクしてくる。
こういう時の直感はアタリだと信じたいけれど、できあがるまではやっぱりドキドキしてしまう。
ホールのアーモンドは包丁で潰して砕く。大きな欠片と小さな欠片、どっちもそれぞれあった方がいい雰囲気。オリーブオイルでニンニクをじっくり炒めたら、パセリとアーモンドは手早く混ぜて風味よく。チーズをはさんでこんがりソテーしたお肉にじゃっとかけたら、パセリのグリーンが初夏らしいポークソテーのできあがり。
予行練習につき、ポークソテーにしたけれど、これはこれでかなりいい雰囲気。
とろりととろけるたっぷりのチーズにパセリの香りと香ばしいアーモンドがぴったり。“アタリ”でよかった!
だけど娘は、父の日には牛肉にこだわりそうな気もするな。。。あとは当日。何を作るかは子供たちにお任せでね。
2児のママ。出産を機に2011年より料理ブログを開始。シンプルな料理をより美味しく!をモットーに、まいにち食べても飽きないような「おうちごはん」を目指す。2012年日本テレビ系「ヒルナンデス!」内の史上最大の家庭料理コンテスト「レシピの女王シーズン2」にて優勝し、初のレシピ本を出版。
和食料理人である父の影響により、幼少から実家店舗で料理の基礎を学び、現在も料理家の仕事と両立して和食料理店に立ち腕をふるう。食に関する9つの資格を有しており、企業のレシピ開発やTVなどのメディアでも活躍中。トライアスロンの国内大会では年代別優勝するほどの実力で「食✕スポーツ」の普及活動も精力的に行っている。