オンラインストア

第22回 「アレルギーと熱処理」 2018年04月25日

食物アレルギーについて多くの記事を目にするようになりました。先年話題になったグルテンフリーもアレルギーの問題です。アレルギーとは「食品由来の物質を摂取した後に、免疫学的機序を伴って、皮膚、粘膜、消化器、呼吸器に炎症などの過剰反応を起こさせる現象」です。ナッツ全般では、日本人の1.9%にアレルギーがあると言われています(例えば、栄養学原論;南江堂)。アレルギーの原因となるアレルゲン(抗原)はタンパク質です。卵や肉が熱を加えると変質するように、ナッツも熱処理をすることで、アレルゲンを変質させてアレルギーを発症させないようにしようという研究が世界中で進んでいます。
例えば、最新の研究としてカシューナッツとピスタチオに対する加熱処理が報告されました(Food Chem. (2018) 245:595-602)。この研究ではカシューナッツとピスタチオの熱処理によりアレルギーで重要な役割を果たすIgE(アイジーイー)抗体の反応が変化するかを調べたものです。この研究では、IgE抗体だけでなく、皮膚反応なども同時に行なっています。加熱処理の中で特に有効だったのが、加熱と一緒に加圧を行なった場合でした(圧力鍋を想像して頂くと良いと思います)。カシューナッツに関してはこの加熱/加圧処理を行なってもまだアレルギー反応は残っていましたが、ピスタチオに関してはほとんどアレルギー反応を起こしませんでした。味や香りなどの問題もあり、また、完全にアレルギーを取り除くことには成功していませんが、近い将来に、ナッツに関してはアレルギーを気にせずに食べることが出来るようになるかもしれません。

洋菓子への飽くなき探求を続け、日本のみならず世界で挑むパティシエの駒居崇宏さんを応援します。

世界に挑み続けるプロテニスプレーヤーの鮎川真奈選手を応援します。

CATALOG お取引様専用カタログ

商品カタログ

商品カタログ

見る
業務用原料カタログ

業務用原料カタログ

見る

カタログ一覧

ONLINE STORE 厳選されたナッツ&ドライフルーツのオンライン販売