冬はマラソンや駅伝の季節ですね。
週末になると様々なレースの結果が報道されます。
これら長距離を走るランナーは一様に体脂肪率が低いのが特徴です。
様々なデータがありますが、長距離ランナーの体脂肪率は男性では10%以下、
女性では18%以下というのが普通のようです。
このように身体を絞り込むことが多い長距離ランナーで必要なのはタンパク質とミネラルです。
実は長距離ランナーのような体重が軽いアスリートほどタンパク質を摂ることを心掛けねばなりません。
Lemon博士の研究によれば(J Sports Sci 9, 53, 1991)、
毎日3000kcalの食事を摂るアスリートの場合、タンパク質の必要量は体重50kgのアスリートでも、
体重100kgのアスリートでも同じ110gだそうです。
アスリートの場合、タンパク質の必要量に体重は関係ありません。
しっかり、肉や魚、大豆などを摂る必要があります。
また、ミネラルは細胞の代謝に欠かせない栄養素ですが、
長距離ランナーの場合、激しい運動であるため、
季節に変わりなく身体からミネラルが失われることが知られています(普通は夏場にミネラル喪失は多い)。
従って、日々のミネラル補給が重要ですが、ミネラルの不足は個々のランナーによって大きく異なります。
一度、自分に不足するミネラルを調べてみましょう。
その上で、ミネラルの宝庫であるナッツを活用したいものです。
ちなみに鉄や亜鉛が不足していればカシューナッツ、
マンガンが不足していればマカダミアナッツ、
カルシウムやマグネシウムにはアーモンドが効果的です。
1961年福岡県生まれ。理学博士、医学博士。平成22年度文部科学大臣表彰され、わかりやすい解説に定評があり雑誌・テレビ出演も多い。