クリスマスからバレンタインへとチョコレートが活躍する季節がやって来ました。世界で最もチョコレートを食べているのがドイツで国民ひとりあたりの年間消費量は11.7kg(2015年)にも上ります。一方で、我が国は国民ひとりあたり2.0kg(同年)で、ドイツの約6分の1です。このチョコレートはアーモンドと組み合わせるとより効果的食材になります。この組み合わせは同じ量を摂ってもアーモンドだけよりもビタミンEは約1.7倍、食物繊維は約4倍に増加します。私は日本人が不足する3gの食物繊維を補うために「アーモンド25粒」を推奨して来ました。しかし、アーモンドチョコレートにすると「8粒」でこれが満たされるのです。チョコレートは砂糖がたくさん入っているから嫌だと思われる方もいらっしゃいますが、現在、注目されているチョコレートは高カカオチョコレートです。この高カカオチョコレートはカカオ分が70%以上あり、その分、砂糖や乳脂肪が減らされています。ヨーロッパやアメリカではチョコレート売り場はほとんどこの高カカオチョコレートで占められるようになりました。
私はこのたび、チョコレート(カカオ)に関する書籍「カカオでからだの劣化はとまる」(平成29年12月1日刊;世界文化社)を上梓させて頂きました。チョコレート(カカオ)は食物繊維、ポリフェノール、そして発酵食品のため有機酸などの稀少で重要な成分をも多く含んでいます。この本は、チョコレート(カカオ)の健康効果だけでなく、料理への利用、産地別の楽しみ方などチョコレート(カカオ)の入門書となっています。
アーモンドやマカダミアなどの健康食材であるナッツと身近な食品であるチョコレート(カカオ)を上手に組み合わせて頂き、より良い食生活を築いて頂きたいと思います。
1961年福岡県生まれ。理学博士、医学博士。平成22年度文部科学大臣表彰され、わかりやすい解説に定評があり雑誌・テレビ出演も多い。