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第15回 「スポーツと体液のpH(1)」 2017年07月31日

今回と次回の2回に分けて、スポーツと体液のpHの関係について書かせて頂きます。
pHとは水素イオン指数のことで、ピーエイチやペーハーなどと呼ばれています。
pHとは酸性やアルカリ性を表すものです。

pHは0~14までに分かれていて、7がその中間で「中性」と呼ばれます。
pHがこの7より小さい時に「酸性」、7より大きい時に「アルカリ性」と呼びます。

私たちの身体の中の体液(血液などです)は
身体の重量の約60%(赤ちゃんは約75%)を占めています。
人間はこの体液の中に細胞を浮遊させた物体ということも出来ます。
細胞はこの体液から栄養素と酸素を取り入れ、
体液へ老廃物と二酸化炭素を排出して生きていきます。
逆に言えば、このやり取りが正常に進まない場合には身体が不調となります。

この体液が正常な状態を恒常性(ホメオスタシス)が保たれたと呼ぶこともあります。
この恒常性を保つためには様々な身体の工夫がなされています。
体液のpHもそのうちのひとつです。

健康な体液のpHは7.40で、特別な病気でない限り、
日常では0.05程度の変動幅しか動くことがありません。
つまり体液はpH=7.35~7.45に保たれているということです。

これは、私たちの身体に酸やアルカリの食品等が干渉する余地がないという意味ではなく、
酸やアルカリの食品等が加えられても
pHの変化をほとんど起こさない仕組みを身体が持っていることを意味します。

しかし、激しいスポーツはこの体液のpHを変えてしまうのです。
どのように変えるのか、また、その対処法に関しては次回書かせて頂きます。

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