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第35回「マカダミアナッツは殻もお役立ち」 2019年07月23日

ナッツは硬い皮や殻に囲まれている仁であり、殻はその硬さゆえに様々に利用されています。
くるみの殻が有名で、スタッドレスタイヤ、研磨剤、濾過材などに広く使われています。
このたび、マカダミアナッツの殻を使った汚染水の浄化に関する研究が発表されました(Water Sci Technol. 2017; 75(1-2):196-206)。
特に、公害水の中でも六価クロムを除くのに有効なことが分かりました。六価クロムは私たちの身の周りにはたくさん使用されていて、
配管、家具、工具などの家庭用品のメッキはほとんどこの六価クロムが使われています。
また、身近なステンレスは鉄とクロムの合金で、クロムが10.5%以上含まれています。
この研究では、マカダミアナッツの殻を蒸し焼きにして活性炭を作りました。
そして、このマカダミア活性炭をクロムの酸性溶液に2時間漬けると、マカダミア活性炭1gあたり22.3mgもの六価クロムを吸着しました。
これは非常に優秀な水の濾過材です。
残念ながら、このマカダミア活性炭を本格的に家庭で作るのはちょっと難しいのです。
薬品を染み込ませて、出来るだけ酸素に触れないようにして、600〜700℃で焼きます。
その後、薬品を洗い流して、乾燥させるのです。ん、ん、難しいですね。ここまでやらなくても、消し炭としても作ることが出来ます。
アルミホイルに包んだマカダミアナッツの殻を焚き火に入れると10分程度で8割方燃えますので消壺に入れるか、灰の中に潜らせます。
これで、簡易型マカダミア活性炭の出来上がりです。
このようにして作ったマカダミア活性炭は臭いを消すのにも効果抜群ですが、
ネットで時々書いてある食事用にはなりませんのでご注意下さい。

 

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