栁川かおり
医師/料理家
息子が抱えるほどの大きな袋の中は、お菓子作りの時にあるとうれしいアーモンドパウダー。マフィンやパウンドケーキ、クッキーやタルト台などなど。どれもなくても作れるのかもしれないけれど、少し入るだけでコクが増して本格派の味になるから、私にとってお菓子作りの必須アイテムになっています。使い方も意外とアバウトで大丈夫というのもいいところ。特別レシピがなかったとしても、薄力粉の一部をアーモンドパウダーに変えるだけ。よく作っているレシピをベースに、好きな割合でアーモンドパウダーに置き換えて作ってみたら、いつものおやつがぐっとお店の味に近づきます。
アーモンドパウダーにひとつ難点があるとしたら、お店の製菓材料のコーナーで売られているものは容量が少なめなこと。家で使うときの1回量はたいてい20グラムとか30グラム程度だからそれで充分なのだけど、使いかけのものを使おうとすると、残りが思ったよりも少なくて足りなかった!ということが度々おきてしまう私。かといって念のため買っておこうと思うと、家にストックがしっかりあったりするのです。作る前にちゃんと確認しないからなのだけど。そんな失敗を繰り返している私のような人には、この大容量のアーモンドパウダーなら心配いらずです。
私がよく作るおやつのひとつが、ミニマフィン型で作るカップケーキ。ちょっとつまむにもちょうどいい小さな一口サイズで、バターを使わずにオイルで作るから、仕上がりも軽くて食べやすく、作るのも簡単。いつも薄力粉80gに対してアーモンドパウダーは20g使っているけれど、せっかくたくさんあるのだから、薄力粉とアーモンドパウダーを半分ずつで作ってみる。こんなに山盛りに使えるのも、大容量ならではの贅沢。これだけアーモンドの風味をプラスしたら、きっとお砂糖も控えめでもいいはず。アーモンドのオイルもあるから、生地のオイルは減らしてみてもいいかもね。焼く前の仕上げには、輪切りのバナナと砕いたくるみをのせる。バナナで自然な甘さをプラスしてカリッとしたナッツがアクセントに。
こんがりと焼きあがったアーモンドパウダーたっぷりのカップケーキは、いつもよりコクが増してしっとりと柔らかい焼き上がり。アーモンドパウダーのおかげで薄力粉がいつもの半分で作れただけでなく、生地の砂糖やオイルも控えめにできて、いつの間にかいつもよりもぐっと低糖質でヘルシーなおやつになっていた。それでいて食べたときの満足感はいつもよりアップでした。他のおやつもアーモンドパウダーたっぷりで作ってみよう。
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2児のママ。出産を機に2011年より料理ブログを開始。シンプルな料理をより美味しく!をモットーに、まいにち食べても飽きないような「おうちごはん」を目指す。2012年日本テレビ系「ヒルナンデス!」内の史上最大の家庭料理コンテスト「レシピの女王シーズン2」にて優勝し、初のレシピ本を出版。
和食料理人である父の影響により、幼少から実家店舗で料理の基礎を学び、現在も料理家の仕事と両立して和食料理店に立ち腕をふるう。食に関する9つの資格を有しており、企業のレシピ開発やTVなどのメディアでも活躍中。トライアスロンの国内大会では年代別優勝するほどの実力で「食✕スポーツ」の普及活動も精力的に行っている。